子供が受験に向けて学習を進めていく方法は、塾に通ったり配信で授業を受けたりなど多様な形を見せるようになってきました。その中の1つが家庭教師です。昔から個人的に家庭教師をつけて学習する形はよくありましたが、近年では派遣センターに所属している家庭教師に来てもらうというシステムが確立しています。
家庭教師をつけて学習する形態は、昔から知人などを通して依頼するといった方法で行われていました。それが近年ではシステム化し、家庭教師専門の派遣センターに登録されている家庭教師が自宅に派遣されるという仕組みが一般的になっています。 子供にとっては慣れた環境である自宅にいながらマンツーマンで指導を受けられます。これによって塾に通う時間を省略でき、効率的に学習を進めていけることが期待できます。
昔からある家庭教師の形が今もシステム化されて残っているのには、そこにメリットが存在するからに他なりません。
個別授業を行う塾では、マンツーマンで授業を受けられることもありますが、ときに2~3人まとめての授業を行うこともあります。この場合、講師の指導を思ったように受けられないケースも出てきます。 また、講師は学習の間ずっとついているわけではないこともあり、学習がうまく進められないこともあるのです。 家庭教師が自宅に来てくれることによって、学習の時間は完全マンツーマンで、常に子供の横についていてもらえます。学習で引っかかったときにはすぐに質問できたり、後回しにせずに指導を受けられたりすることがメリットの1つです。
自宅に家庭教師を呼べることで、子供はもちろんのこと、家庭との密な信頼関係を築けるのも大きな特徴です。家庭教師との信頼関係を厚くできることで、子供もわからないところの質問をしやすくなり、また子供のペースに合わせてもらいやすくなります。 親の側からしても、子供がどのように学習を進めているかが把握できるため、安心できる材料になります。
子供にとって安心して学習ができる環境は、慣れ親しんだ自宅が一番という場合もあります。自分の部屋で落ち着きながら学習を進められるのは家庭教師のシステムならではです。じっくりと学習に取り組める環境で家庭教師についてもらえると、 子供の不安や負担も少なくなるでしょう。
一方で、家庭教師のシステムにはデメリットも存在します。その点も踏まえた上で選ぶことが大切になるでしょう。
通常の塾と比べて、派遣センターを介しての家庭教師の派遣は若干利用金額がかさむことがあります。これは、自宅に家庭教師を派遣する人件費がほとんどです。またセンターでのサポートがあることでさらに上乗せされることも考えられます。
自宅に派遣される家庭教師の能力は、派遣センターに登録されているとはいっても均一ではありません。また、家庭教師になるための共通の審査が特にあるわけでもないため、それぞれの家庭教師の能力にはばらつきがあることは確かです。ときには指導能力が不十分であったり、また子供との相性がよくなかったりというケースも考えられます。
通常の塾に通うなら、その場で学習や受験における情報を集めることもできますが、家庭教師は自宅にいながらにして学習ができるシステムであるため、多くの情報を収集することが難しくなることもあるでしょう。また、生徒間や保護者間の情報交換もしにくい環境であると言えます。
家庭教師のシステムは便利であり、また親の立場でも安心できるシステムではあります。ただしよいところばかりでもなく受験に向けての身動きが取りにくい一面があることも否めないのです。こうしたメリットとデメリットの両面を考え、自分の子供に本当に合っているシステムかどうかを考えることは大切です。