通信教育を導入している塾、もしくは教材を販売する業者から送られた教材を使用し、子供が自ら学習を進めていくのが大まかな形態です。その教材とは、本のテキストである場合もありますし、インターネットで映像授業を受けられる形になっていることもあります。 ただ教材を送るだけではなく、質問や受験に対する疑問・悩みなどを相談するサポート体制も備わっていることがほとんどで、そのやりとりは郵送やインターネット経由で行われます。 また、時期ごとの大まかなカリキュラムが組まれていることもあり、進捗計画を立てた上で学習を進めていくこともできるようになっています。
あえて塾に通うのではなく、自宅に教材を取り寄せて学習を行う通信教育には、独自のメリットがあります。
通信教育は、自宅にある教材をもとにして進めていきますから、決まった時間に始める必要はありません。空いた時間があればそのときに始めることができます。つまり、開始も終了も自分の都合に合わせることができるのです。
塾に通うとなると、授業の時間はもちろんのこと、自宅もしくは学校から塾に通う時間が取られることとなります。この時間を省くことによって、できた時間を学習に充てたり、また部活と並行しながら学習を進めたりすることも可能になります。
メリットも多い通信教育ですが、同時にこのシステムならではの注意点も存在しています。
通信教育では自分1人で学習を進めていきますから、「何時から何時までやる」、または「どこまで進める」などのように計画を自分できちんと立てる能力が求められます。また、周囲に講師や仲間がいないことで、自分自身を律しながら進めることが必要となります。
通塾していれば、わからないところや不安なところなどをその場ですぐに質問することができます。しかし通信教育では、その質問をぶつけるのも、また回答が返ってくるのにも時差が発生するため、ダイレクトなサポートとしてはやはり弱い面があると言えるでしょう。
上記のように、通信教育にもメリットとデメリットが存在します。子供の勉強方法について、通塾と通信教育のどちらにするか迷っている方を多く見かけますが、実際にはどちらが優位とも言い難いのです。 それは、それぞれに特徴が異なっておりメリットもデメリットも両方持ち合わせているためです。最終的にどちらを選ぶかは、子供がどちらのタイプが合っているかを見極めることにかかっているのです。 通信教育を選ぶなら、子供が自主的に学習を進められることや、塾が近くにないなどの理由から決めていくことをおすすめします。
勉強方法は、それぞれの子供に適したものがあります。通信教育はその選択肢のひとつであり、自分の子供に最も適した方法である可能性もあります。 また、子供がどの方法を選ぶかという意志も尊重したいところです。自ら進んで学習するために子供自身が通信教育を選ぶなら、それを採用してもよいでしょう。